職人や技術者が忘れてはいけない事。

カメラマンの阿部拓歩です。お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はホームページのデザインをリニューアルしました。これから,ちょこちょこ変えていこうと思いますが、これも気分なのでどうなるかわかりません。しっくり来たらそのままだし、思いつきで変えちゃうかもしれません。

あっ、そんな話はどうでもいいですね。すみません。今日は僕がいま密着撮影しているパッションリーダーズの近藤代表と話していて思った事を書きます。

 

カメラマンという技術職の落とし穴

ボクが写真を始めて13年。それなりの年数を重ねてきました。

どの道でもそうだと思うんですけどね、「自分のウデ一本で食っていくぜ」っていう技術職の人って「上手だ」って言われたいじゃないですか。ボクだったら写真上手だとか、良い写真だね!って言われると嬉しい。そしてもっと喜んでもらう為に技術を磨く。例えばライティング(光の使い方)やフレーミング(写真の構図)。すると、はじめは「感覚」だけで良し悪しを決めていたけど、それ以外にも見る視点が磨かれる。

「これは確かにいい表情だけどアングルがダメだな」

「もうちょいフレーミングを工夫すれば良かった」

そんな事を日々考えながら自分のウデを磨いていくのが技術職なんです。でも実はそのせいで目が曇ってくることもある。・・・というのは、良い写真を見ても技術的な視点からしか見えなくなっちゃったりするんです。技術をつけるっていうのは、そういう落とし穴がある。

技術は目的ではない。

そもそも何でボクは写真を撮っているのだろう。それはテクニックを身につけるためではない・・・・・・。それは、人に何かを伝えるためなのだ。感動が伝わることがゴールなんであって「阿部さんは写真が上手だね」って言われて優越感に浸るのがゴールではないんです。自分の技術向上が目的になってしまうのはアマチュアですよ。誰かの役に立っているからお金という対価がもらえるわけでしょ。自分のためにやるんだったら、勝手にやってりゃ良いんです。

会話の中で近藤太香巳社長がこっちに笑いかけてきたのでシャッターを切った。写真を評論すると「左側のスペースが空きすぎている」という人はいると思う。けど、人が笑顔になるのはほんの一瞬。そんな事より感情の動きを捉えることの方が大事だと思う。表現とは心の中にある何とも言えない感情を表に現(あらわ)す事だと思うから。

 

そして、写真も目的ではない。

もっと言うとね・・・・写真も感動を伝えるための手段であって目的ではない。近藤代表の情熱が伝わればボクはヘタクソって言われても良いんですよ。上手だと言われて「自分」が満足するために撮ってるのではない。得たい結果を得るために自分を犠牲にできるのがプロの仕事です。自分軸で写真を撮っているんじゃなくて相手軸で写真を撮っているって事ですよ。

たとえばプロ野球選手もそうですよね。自分の成績を上げることよりチームが勝つことが優先です。自分はホームラン打ってカッコイイと思われたとしてもチームが負けたら意味が無い。

料理人もそう。ミシュランガイドに載ってるぐらい美味しい料理だったとしても、サービスが悪くて店員の愛想が無かったら「美味しさ」という感動は薄れてしまうでしょ。

結局どんな仕事も相手のためにある。自分軸ではなく相手軸。そんな風に思ったんでした。

 

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