そ、空が広い。
高い建物も何もない・・・・。
久しぶりの徳島。
今日は実家でくつろごうかな。
こんにちは。阿部写真館の4代目であります阿部拓歩です。
今日はちょっと家業のお話。
僕が生まれる前の阿部写真館。昭和36年の6月。祖父が創業25年の区切りで当時活気づいていた駅前に移転したのだそう。当時は鉄道の時代だったのだとか。
阿部写真館は徳島県で創業80年。
地域の写真館として、結婚式やら成人式、七五三に加えて学校アルバム。
ピアノ発表会から地域の広告に証明写真まで何でも撮ってるんであります。
今の僕は経営者の方を多く撮影させて頂いておりますが
それに徳島時代の経験がすごく役立ってるんですよね。
写真が苦手な人でも自然体で撮れるようになったんであります。
普通、プロのモデルは「笑って」というと笑ってくれます。
放っといても勝手にポーズを決めてくれる。
「どんな写真が必要なの??」って聞いてくれて協力してくれたりもする。
ぶっちゃけシャッター押すだけで良かったりする。
でも写真館に来るお客さんはそうは行きません。
写真館のお客様はほぼ全てが撮られるプロではない人達。
20歳といえば遊びたい盛り。せっかく実家に返って来てるのだから家族行事も良いけれど高校時代の友達とかと遊びに行きたい!っていうお年頃。
母に連れられてやって来た成人のお嬢さん。
本人は成人式の着物の写真なんかに興味はありません。
そもそも写真撮られるのが嫌だけど母親のために仕方なく来ていたりする。
七五三の男の子。
こっち向いてって言ってもこっち向かないし、
スタジオで走り回って、調子に乗って遊んでいるうちに
だんだん飽きてきます。
しまいには写真ヤダ〜〜〜って言い出したりする(笑)
家族写真で厄介なのはパパだけ写真が嫌いっていうパターン。一人だけ全く笑っていないとか・・・・。そんな場合でもどうやったらパパを巻き込んで面白いこと出来るのか??ってのを考えた結果、寝っ転がって上から花びらを降らせたり、わざとモノを落としそうにしてみたりあの手この手で笑顔を引き出していきます。
モデルじゃない人を撮るのは大変です。
子供を撮るのも大変。
でもココは写真館。
色んな人が来る。
この人は笑えないから良い写真撮れなかった・・・・っていうのはプロの仕事ではない。
どんな状況でも最善を尽くす・・・・つまり写真が苦手な人でも笑顔を引き出すのが仕事です。
で、色々修行している内に僕にも色んなノウハウが溜まっていきました。
カメラを意識して緊張している人にどのように声を掛けたらほぐれるのか?
写真を撮られたくない人でも笑顔を引き出すにはどうしたら良いのか?
フォトグラファーとして被写体とどのように接すれば良いのか?
小さな子供は写真を撮ってると思わせるんではなく「遊んでいるウチに写真が撮れちゃった」とすべきであります。
こっち向いてではなく、こっちに面白いものがあるよ、みたいな(笑)
いろいろ試行錯誤している内に写真が苦手な人でも笑顔を引き出せるようになってきた。
ポーズを取れない素人でも自然に体を動かしてそれっぽく撮れるようになってきた。
モデルではない人の写真を撮ること6年間。
気づいたら写真嫌いな人の撮影でちょっと燃えるようになったりして(笑)
よーし!イイ表情、絶対引き出してやるぜ!!
みたいな。
そこで気づいたこと。
人物の写真は被写体との関係性の作り方が全てであります。
短時間でどうやって円滑なコミュニケーションを取り
リラックスしてもらうのか?
そこに全てがかかっています。
また、実は世の中の90%の人は写真が苦手であります。
だから写真が苦手な人は是非お任せくださればと思います。
僕に任せてもらえればきっとあなたが見たことのない素敵な表情を引き出してみせます。
あっ、ウソウソ。
一つだけ注意点があるんだった。
ここまでこの記事を読んで僕のことが嫌いだと思った人は難しいかもしれません。
嫌いな奴にどんなことされても嫌だもんね。
なので、僕のことを気に入ってくれた人や任せてやってもいいかな〜〜
なんて思った人は是非お任せください。
人物の写真は被写体とフォトグラファーの関係性が全てでありますから。